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「研究所情報」第26号 2003年7月22日

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<部落問題と人権を考える>講座・2003 が開催される!
 6月28・29両日,長崎・大村におきまして<部落問題と人権を考える>講座・2003を開催しました。この講座は昨年に続き2回目で,両会場で約80人の行政・教育・運動体の皆さまにご参加いただくことができました。私たちの身のまわりには,様々な人権にかかわる問題が横たわっています。今回は,在日外国人特に韓国・朝鮮人問題,そして福岡での人権啓発センターの取り組みをテーマに行われました。
 講座@では福岡教育大学の金泰泳氏に,「アイデンティティ・ポリティクスを越えて」というテーマで,自ら在日三世として日本に住む韓国・朝鮮人社会の持つ悩み,そして日本社会の差別的な体質についてお話いただきました。またこれまで在日一世・二世の持つ一枚岩的なアイデンティティが次第に多様化していること,毎年一万人もの外国人が帰化しており,日本人=日本民族が壊れつつあり,多民族化する日本社会であることも指摘されました。(右の写真:金泰泳氏・長崎会場)
 講座Aでは,西尾紀臣氏(福岡市人権啓発センター)が毎日新聞社時代北九州支局に配属され,予断と偏見でいっぱいだった自分が識字学級に参加しそこで人生の師に出会い,部落問題へかかわり続けたこと,定年を5年残し退職,福岡市センターの開設に準備段階から参加,「同じやるなら日本一のものに」と情熱を燃やしたこと等お話いただきました。啓発とは「不憤不啓不?不発」(孔子)を引用し,その重要性を説かれました。またセンターは,現在154団体が登録し人と人とが交流することを大切に「わいわい,がやがやと出入自由の交流室」が置かれ,本年6月現在113,707人の入館者があったとのことです。定期的にラジオで放送されている「心のオルゴール」も流されました。 (左の写真:西尾紀臣氏・大村会場)
 講義内容は,機関誌「もやい第46号」に収録します。ご期待ください。なお,時間が不足し,論議まで至らなかったことをお詫びいたします。
コラム
 昨年度、研究所への講師依頼は29件。うち県外は13件で、福岡・大阪・奈良・大分・松山・佐賀・熊本などである。出向いていく場合もあるが、お出でいただく事が多い。業種を見ると、行政(8)教育(7)企業(3)宗教(3)研究(5)等である。これをおおまかな内容で見ると、フィールドワークが9件、部落史が9件、残りが意識調査等の11件である。100名以上の研修会や10人程度のそれまで、凡そ1,600名の人たちを対象に研修を行ったことになる。考えてみると、恐ろしいことで、間違ったことを言っていないか?きちんと部落問題に対応しているか?偏見を育ててはいないか?つい頭の中をよぎってしまう。ご意見、ご感想をお寄せください。




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