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佐世保市同和対策基本方針
佐世保市は、同和問題の解決を市政の重要課題の一つとして位置づけ、同和行政を推進するため、佐世保市同和対策審議会の答申に基づき、次のとおり基本方針を定める。
1 同和問題解決の基本理念
(1) 現実の把握
同和地区の環境改善と住民の生活の安定・向上に関しては、今日までの施策によりある程度の効果をあげた。
しかし、問題は完全に解決していない。
佐世保市における同和地区住民の生活の実態、市民の人権意識の現状を把握し、必要な施策を厳正かつ効果的に実施することが肝要である。
(2) 役割の自覚
同和問題は、同和地区住民の基本的人権にかかわる問題であるとともに、日本の民主主義と国民の幸せにかかわる国民的課題である。
従って、行政、教育、企業その他あらゆる団体と個人は、同和問題の解決のため、その果たすべき役割を自覚し、不断の努力を重ねる必要がある。
(3) 自立意識の確立
すべての同和対策事業は、手段であって、目的ではない。
同和地区住民に自立の意欲がなければ、問題は解決しない。
自立のための条件づくりと同和地区住民の自立意識の確立が問題解決には必要である。
また、多くの市民は差別の不当性を自覚している。しかし、周囲の意向や雰囲気に同調して差別した例が少なくない。
従って、市民一人ひとりが因習を打破し、合理的、科学的に思考し、主体性を確立することを期待する。
2 同和行政の基本方針
(1) 行政の主体性の確保
@ 同和問題の認識を深めるとともに、同和地区の実態と市民意識の現状把握に努める。
A 市職員全員が理解と認識を深め、一体となって同和行政を推進する。
B 同和行政を市政の中に正しく位置づけ、総合的、計画的に事業を実施する。
C 同和行政の推進にあたっては、守秘義務のあるものを除き、公開を原則とする。ただし、プライバシーの侵害、差別の拡散にならぬよう注意する。
D 同和問題の解決を目指して運動している団体と相互の自主性を尊重した協力関係の確立に努める。
対応する団体とその方法は、佐世保市の実態に即して行政の責任で決定する。
(2) 啓発活動の推進
@ 啓発活動を今後の同和行政の最重点施策として推進する。
A 啓発活動にあたっては、清新で、魅力的な方法を創造する。
(3) 事業実施にあたっての留意点
@ 同和対策事業の実施にあたっては、一般事業との整合性を図る。
A 同和対策事業の実施にあたっては、事業の趣旨の浸透を図り、同和地区住民の自立意識の確立に努めるとともに、市民及び各種団体に理解と協力を求める。
B 個人施策については、法の精神と同和地区住民の生活実態を踏まえ、同和問題解決への有効性を基準として全般的に見直しを行う。
C 個人施策の対象者の認定は、行政の責任で厳正に行う。
D 各種同和対策貸付金の回収については、関係機関と協力して最大の努力を傾注する。
(改正 昭和62年6月)
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